辰眼童【シマナオ】様は、1つ目小僧の一種で、和服を羽織っています。
新潟県の西側にある佐渡島には、辰眼童【しまなお】様の像があちこちに置かれています。
島の守り神と思われガチですが、とても怖い存在だったのです。
シマナオ様の正体は近親交配で、産まれた奇形児
昭和初期、仲のいい20代の兄妹がいました。そしてお互い愛するようになり、妹は兄の子を妊娠してしまいます。
しかし島の宗教上、近親婚は禁止されており、島民たちは兄妹を捕まえるため、血眼になって探しました。兄妹は山頂付近の小屋におり、妹は赤ん坊を抱いていました。
兄妹はすぐ捕まり、赤ん坊は取り上げられました。島民は赤ん坊を見ると1つ目だった。殺すと祟りが起きると思い、処刑は先延ばしにされました。兄妹は島民に処刑され、山に埋められました。
そして赤ん坊をそのままにすると祟りが起きると思うようになり、赤ん坊の頭を岩で潰し、体を斬り刻んで、海に捨てる残酷な処刑を行ったり
その後、島では兄妹を探した島民ら30人が病死したり、島で産まれた赤子が亡くなる祟りが起きた。
島民達は赤子の祟りを恐れて、シマナオ様と名付けて、島の守り神として祭り上げた。あちこちにシマナオ様の像を建てることで、供養できると思い込んだ。
シマナオ様が渡す首飾りは、母の遺品
夜島を歩くとシマナオ様が首飾りを渡すことがあります。祖父の島を訪れた青年は、シマナオ様を見て驚きます。シマナオ様は鼻声で「ハゼッテ、ハゼッテ!」と言い、薄汚れたヒモのスベスベしたリング状の首飾りを受取りました。
青年は首飾りをゴミ箱に捨て、祖父の家で眠りにつくと、布団の上にシマナオ様が現れ、「ナシテ」「ナシテステオッタ」と鼻声を発しました。青年の指を手で握ると、消えていきました。
ゴミ箱を調べると首飾りが消えており、島から東京に戻り、恋人との生活に戻ります。
しかし子供ができないことに悩み病院で調べてもらうと、青年は無精子症と判断されました。これはシマナオ様の呪いと思い、首飾りを捨てたことを後悔しました。
あの首飾りは母の形見で、受け取ってくれる人を探していたのです。受け取ってくれたら、シマナオ様は現れず、成仏できたかもしれません。
コメント